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盲獣vs一寸法師

盲獣vs一寸法師
Blind Beast vs. Dwarf
公開 2004年3月13日
監督 石井輝男
脚本 石井輝男
原作 江戸川乱歩
出演者 リリー・フランキー、塚本晋也



【鑑賞前】期待:☆☆

エロくて読み応えのある小説家といえば、
僕の中では江戸川乱歩と山田風太郎だ。

どちらもたくさんの作品が映画化されている。

でも、その映画化が本当に成功しているかというと、
ただ、エロさだけを強調するにとどまり、
重厚な筆力は蔑ろにされている。

監督が石井輝男ということで、
映像自体はあまり期待できないのだけれど、
最近、『かたわ少女』というエロゲーにはまっているという事もあり、
身体障害者のドロドロした作品に触れてみたいと思った。


【鑑賞後】評価:☆☆

『かたわ少女』
http://katawa-shoujo.com/index.php

このゲームはいわゆる18禁のビジュアルノベルというやつで、
ストーリーが進む中で選択肢を選んでいき、
最終的には登場人物の女の子とエッチをするのが目的という
巷にありふれたエロゲーの一つである。

しかし、この作品がほかのものと大きく異なるのは、
登場人物の女性が全員、「身体障害者」ということだ。

不謹慎な題名のとおり、腕のない子や足のない子、
目の見えない子や耳の聞こえない子が登場する。

「こんな不謹慎なものを作ってけしからん!」と
僕も最初は思ったのだが、「不謹慎」は好物なので
食べてみることにした。

そうしたらどんどんとゲームの世界にはまっていくではないか!

はじめは見た目に違和感のある少女たちも
ストーリーが進み、性格や悩みがわかるにつれ、
身体の欠陥が気にならなくなり、
だんだんかわいらしくなってくるのだ。

まんまと製作者の罠にはまってしまったわけだが、
少女たちの悩みや考えがよく練られていることと、
絵に細かいこだわりを感じることができるので結構楽しめる。

最初はどうやって陵辱していくのかとドキドキしていたが、
純愛なゲームだった。


一方、この映画は身体障害者のほうが健常者を陵辱する話である。

小人症の男と目の見えない男が、自分の欲望を満たすために、
女をさらったり、弱みにつけこんで脅したりする。
まさにエロゲーの王道のようなストーリーだ。

監督が撮りたいのものも明智小五郎の名推理ではなく、
犯人の欲望なんだろうが、
いかんせん、絵がしょぼすぎてガッカリだし、
セリフも不自然だらけだ。

低予算でなんとか作品に仕上げたのだろうが、
学生映画並みのレベルでとても商業用とは思えなかった。

しかし、監督はそんなことはわかっているんだろう。
お金がなくても映画を作りたかったに違いない。
映画に対する情熱を感じて、☆1つプラスした。

そういえば、Wikiを読んでいたら、
しばらく前に話題になったある出来事が載っていた。

民主党から出馬し、当選したある女性議員が、
議員になる前に生活のためにヌードを披露した映画が
この作品らしい。

見ていて出演していたことにまったく気づかなかったのだが、
この話題が出た当時は、たくさんレンタルされたに違いない。


まあ、そんなことはどうでもよくて『かたわ少女』である。

この作品は、驚くべきことにフリーソフトなのだ。
フリーとは思えないほどクオリティは高い。

もともとは一枚のイラストから、それを元にゲームにしようと、
主に外国人が中心になって、5年の歳月をかけて作ったのだという。

すごい情熱だ。

ぜひ皆さんにもこのゲームを楽しんで欲しいのだが、
残念ながらまだ英語版しかないようだ。

しかし、英語のできない僕でもある程度は理解できるから、
皆さんなら楽々と内容を理解できるに違いない。

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麦の穂をゆらす風

麦の穂をゆらす風
The Wind That Shakes the Barley
監督 ケン・ローチ
脚本 ポール・ラヴァーティ
出演者 キリアン・マーフィー、ポードリック・ディレーニー


評価:☆☆

カンヌ映画祭第二弾である。

映画の題もどこか純文学のような、面白みの欠片も無い、
いかにも権威ある西欧の映画祭で受賞した作品っぽい印象だ。

映画を見ている途中で気づいたのだが、
僕は以前にこの映画を見たことがあった・・・
たぶんケーブルテレビのどこかのチャンネルでやっていたのだ。

ケーブルテレビのチャンネルなんてコロコロ変えてしまうものだけど、
どうやら僕は最後まで見たようだった。
なぜなら主人公と主人公の兄が最後どうなるのか、
知っていたから。

「憎しみからは憎しみしか生まれない」なんてセリフは
陳腐なテレビドラマみたいだけど、
この映画の冒頭はイギリス政府とアイルランドの独立を望む人々との
報復合戦である。

報復という行為は憎しみを増殖させる。
結局、終わりの見えない戦いへとお互いを導いていく。

なんて書いてみたのだが、この映画は、
『世界史』の授業で使われそうな映画です。で、OKだと思う。

あまりにテーマが強調された映画は、
見ていて詰まらないし、重いだけだ。
カンヌの受賞作をいろいろ見ていこうとも思ったが、
二作品を見ただけで満腹だし、もう食べたくない。

ハリウッドも食べれないし、カンヌも食べたくないんじゃあ、
いったい僕はなにを食べればいいんだろうか。

映画はテーマ性とエンターテイメント性の両立が大切だと、
あらためて思った。

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