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ノルウェイの森

ノルウェイの森
Norwegian Wood
公開 2010年12月11日(日本)
監督 トラン・アン・ユン
脚本 トラン・アン・ユン
原作 村上春樹
出演者 松山ケンイチ、菊地凛子

 


【鑑賞前】期待:☆☆☆

僕は村上春樹が大っ嫌いだ!

でも、なんで嫌いなの?って聞かれると返答に困ってしまう。
たぶん、生理的に嫌いなだけだと思う。

まあ、会った事もない人を嫌いだなんていうのは、
僕の倫理観に反するのだけれども、
こういう風な作品を書く人のことが僕は嫌いなのだ。

なんつーか、甘ったるいケーキに砂糖をまぶしたような作品?

テレビドラマだと脚本家の野島伸二が近いキャラではないだろうか。

角砂糖にシロップをまぶしたような二人だ。

ただ『ノルウェイの森』は、いつだったかに読んだことがあって、
結構、長い小説なのに夢中になってどんどんと読んでしまった記憶がある。
妙に話しに吸い込まれるようなところがあって、
僕はすっかり飲み込まれてしまったのだが、
小説を読み終え、何年かたった今、
小説の内容はまったく頭に残っていない。

昔、熱に浮かされたようにハマッた女が、
本当にそれだけの価値がある女だったのか、
僕はいま確認してみたくなった。
(それなら、小説読めよ!)


【鑑賞後】評価:途中退席(開始22分)

甘すぎた。

甘かった要因はたくさんあるのだけれど、
まずはセリフだ。

セリフがあまりにも不自然すぎる。
脚本は外国の方が書いたんだろうが、
小説の言葉をそのまま使ったようなセリフだった。

小説とシナリオはそもそもまったく別のもので、
シナリオというのは「役者がしゃべる」ことを前提に作るものなのだから、
実際に読んでしゃべってみて不自然なものは、
それだけでシナリオとしての評価はガタ落ちなわけで、
だから脚本家は、声を出して自分の書いたセリフが不自然ではないか、
チェックしているものだ。

この作品は監督も脚本も同じ外人だから、異文化ということで、
不自然かどうかなんてわからなかったんだろう。


次に「1969年」という時代設定だ。

松山ケンイチが髪型七三で大学構内を歩いていると、
「ゲバゲバ」と言いながらヘルメットをかぶりタオルを巻いた、
頭のおかしな連中とすれ違う。

松山ケンイチの髪型も「ゲバゲバ」隊も小説には忠実なんだろう。
でも、見ていて気持ち悪いのだ。

僕はこの時代の人間がたぶん嫌いだ。
そして、「ゲバゲバ」隊の学生運動がなにより嫌いだ。

ヘルメットとタオルで「顔を隠して」、
機動隊に石を投げて、さも社会に一石投じてやったというような
満足感にでも浸っているのだろうが、
僕の目から見れば、頭でっかちの学生が、
元気すぎる体をもてあまして、暴れまわっただけだ。

しかも就職に影響がないよう顔を隠して。
ネットの匿名性を利用して他人の悪口を言ってるのと変わらない。
気持ち悪い。


最後に役者の演技が不自然すぎた。
これは一番最初に上げた「セリフ」と同じ、
監督と脚本が外人だったせいかもしれない。

異文化の映画を撮るというのは本当に難しいのだ。
言葉を理解するだけでは駄目だし、
長い時間、異文化の中で生活しないとわからないことがたくさんある。

そもそも、言葉を理解するということは、
他国の文化を理解していないとわからないことで、
「英単語2000」を全部覚えたからといってわかるものではないのだ。


まあ、いろいろ書いてはみたけれど、
映画を途中退席した決め手は、
菊地凛子が泣くシーンだ。

ショックなことを言われた菊地が泣き始めるのだが、
まるで喘息の発作が始まったような泣き方で、
泣いているのか喘息なのかわからないシーンが長回しだったりして、
イライラがMAXになってしまった。

泣くシーンさえ白々しい。

そして、不自然だ。

村上春樹が好きか嫌いかというより前に、
映画になじめなかった。

外国人が監督脚本だから、
この小説の重要なエッセンスだけ抜き取って、
甘みを抑えて作品を作ってくれるものだと期待していたが、
駄目だったようだ。


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