運命のボタン
The Box
2010.5.8公開(日本)
監督 リチャード・ケリー
脚本 リチャード・ケリー
出演者 キャメロン・ディアス、ジェームズ・マースデン

評価:☆
はてなダイアリーかなにか忘れたけど、
映画の批評サイトについて批判が書かれてあった。
「自分が楽しめた映画にゴチャゴチャ理屈つけて
専門家ぶって否定する人がいるけど気持ち悪くないですか?」
みたいな内容で、投稿者はかなりご立腹のようだった。
もちろん、そんなことをはてなダイアリー(?)に投稿する人も
かなり気持ち悪いと僕は思っていて、
この人は映画をたくさん見ていないから、
いい映画と悪い映画の区別をつけることはできないし、
自分が良いと思った映画は他の人も良いと思うに違いないと考えている。
いい映画なのか悪いのかは個々の人生や価値観で異なるのだから
それぞれ感想が違って当然なのだ。
そしてそれぞれの感想が異なるのを楽しむのが
本当の映画好きってことなんだろうと思う。
映画の趣味で相手の性格とかわかったりするからね。
そっちも楽しむと。
そういえば昔、付き合っていた子と映画を見に行って、
相手を不快にさせたことがあった。
その子はまったく映画を見ないということもあり、
大体の映画には感動してしまうわけで、
どんな映画からでも吸収できるものがあると考えていた。
一緒に見に行った映画の名前は思い出せないのだけど、
恋愛のよくあるシチュエーションを並べただけのようなお話で、
「これを見ればあなたも恋愛マスター!」
みたいな売り文句だったような気がする。
この手の映画は僕は心底嫌いだ。
映画ってHOWto本みたいなものではなくて、
「世の中にはこんな変わった恋愛をする人もいるのか」と
自分の価値観を改めさせられるような作品がいい映画だと思っているから、
「こうやれば上手くいく」恋愛なんてあるのか?と思ってしまう。
でも彼女はすっかり感心してしまったわけで、
「こんなに恋愛の時の心理を描写できてる映画は初めて」
なんて言っているわけだ。
僕はなるべく感想は言わないようにしていたんだけど、
彼女のほうが「どうだった」としつこく聞いてくる。
「面白かったね」と一言さらっと言ってやればいいんだけど、
僕は本当に映画が大好きで、
映画をたくさん見てきたというプライドもあるから、
面白くなかった作品に「面白い」と言うことは、
本当に面白い作品に対して失礼だと思っている。
というか、嫌いな奴に「好き」なんて言えない。
僕はできる限り彼女を傷つけないよう言葉を選んで、
この映画が好きではないことを話したつもりだったが、
彼女はすっかり不機嫌になってしまった。
後日、彼女の妹もこの映画を見に行ったようで、
妹もいい映画だと思ったらしい。
そして僕のことを二人で
「この映画で感動できないなんて可愛そうな人ね」と
話し合ったそうだ。
可愛そうな僕は思う。
「毎日、お酒を大量に飲みすぎて、ちょっとのお酒では
酔えなくなってしまった」
わけではなくて、
「たくさんの銘柄を飲みすぎて、おいしいお酒とまずい酒の
区別がつくようになった」と。
そんなわけで『運命のボタン』である。
最初の5分で「(レンタルして)失敗した」と思ったけれど、
途中、もしかしてこれから面白くなるのかもしれないと思った。
そして、後半では「もう駄目だな」と思った。
「お金」か「他人の命か」なんてたいそうなテーマを掲げ、
火星人まで登場させたのに、
最後はまとめることができないというお粗末なお話。
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